
成中期は春から夏までとわりあい長く、オジロサナエと並んで夏の渓流で見られる小型のサナエトンボ。オジロサナエによく似ているが、肩のハの字の斑の横に小さな丸斑があるという点が上から見下ろしてもすぐ目に付くので判りやすく、そのあと胸の模様や腹端の形などをチェックするようにすると見分けやすいようだ。




子供の頃から何度も歩いたことのある渓流、しかしこの時期に訪れたことはなかった。思い返すとどう考えてもヒメサナエやオジロサナエがいそうな環境なので久し振りに歩いてみたが、またしても天気に恵まれず、午前中は曇りっぱなしでサナエのサの字も見つからない。果たして本当にいるのだろうか?と思い始めた午後一時過ぎ、やっと川原に日が射してきた。すると程なくオジロサナエ♀が舞い降りてきたが、これはすぐに飛び去った。少し経ってふと目の前の流れの中の石に目をやると、いつのまにかまた小型のサナエの♂が止まっている。双眼鏡で確認するとヒメサナエだった。かなり注意していたのにいつの間に降りたのか全く気づかなかった。止まっている姿も、体が細いので遠目には岩の継ぎ目とか枯れた小枝が落ちているようで、うっかりすると見逃してしまいそうだ。その後数個体の♂と♀1の産卵を見ることができた。
それにしてもこの仲間は小さくてすばしこく、やはり♂は縄張り活動時に日が射しているということに相当こだわっているようだし、♀も産卵をするとそそくさと樹上に姿を消した。観察・撮影にはなかなかの曲者である。
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