谷戸の残る地域では比較的普通にみられる小さなアカトンボ。東京に住んでいた頃、多摩川を越えてこのトンボに会いに行くのが秋の楽しみの一つだった。アキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボまでは都内の公園でも普通にみられたが、本種やヒメアカネのような小型のアカトンボはある程度農村風景が残るような地域に出掛けないとほとんど見られなかった。アキアカネなどに比べるとかなりほっそりと小さくて可愛らしいアカトンボで、本種をしばらく見た後で見ると、アキアカネが随分ごつい感じのトンボに見えてしまう。どちらかというと田んぼの縁の、朝夕には丘の影がかかるような湿った感じの場所で見られ、ユウガギクやツリガネニンジン、ヤマハッカ等の秋の里山の草花との取り合わせもなかなか趣がある。今でも曲がりくねった谷戸の道で足元からこのトンボが次々飛び出してくるのを見るとなんとなく嬉しくなる。 |
マユタテアカネの「マユ」ってなんだろうと思っていた。人間でも鳥でも、「眉」「眉斑」と言えば目の上にあるものと相場が決まっている。ところがトンボに限っては、頭中がほとんど「目」で占められているわけだから、どこが眉やらさっぱり判らなかった。実際はこの写真ように人間で言えば顔面の鼻(?)に相当するあたりにある黒斑、これをいわゆる「眉斑」と呼ぶらしい。 |
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| 肩の黒い模様はヒメアカネの方が太く明瞭で、上の方で細くつながっていることが多い(このヒメアカネではぼやけ気味だが)。 | |
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| 近くで見ると♂は腹端の上付属器がマユタテアカネではキュッと上に反りかえっているのが判る。 | |